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2014年10月20日

国立がん研究センター研究所 難治がん研究分野
研修生 宮崎 允

第1回NCGM-NCC合同リトリート国立がん研究センター(NCC)の宮崎と申します。先日行われた国際医療研究センター(NCGM)と国立がん研究センターによる初めての合同リトリートに参加させて頂きありがとうございます。

記念すべき第1回NCGM-NCC合同リトリートは、茨城県つくばみらい市のセミナーハウス常総で行われました。私は茨城県出身なので、個人的には実家と雰囲気が似ていて過ごしやすいところでした。参加者はNCGMとNCC併せて150名以上に上り、とても活気に溢れていました。

NCGMの方々の研究は様々な疾患を対象としていて、がん以外の疾患についてあまり勉強していなかった私が話について行けるか不安だったのですが、みなさん各々疾患について基礎から説明してくださってとてもわかり易く勉強になりました。

ポスター発表の際には写真撮影も担当させて頂いたのですが、みなさんとても活発に議論されていて、それに触発されて私も自分のポスター発表の際には、自ら周りの方々を捕まえて話を聴いていただきました(笑)。その甲斐あってか(?)この度エクセレントポスター賞を頂くことができて大変光栄に思います。

折角の機会ですので、私の研究について少し紹介させていただきます。私は大学院生博士後期課程の1年生で、学部4年生の時から国立がん研究センター研究所の江成先生の指導の下、研究を行ってきました。私たちの研究グループでは、肺腺がん等の難治性のがんを対象とし、がん悪性化、特に浸潤、転移やがん治療抵抗性の分子機構の解明に挑んでいます。私たちは転移能を獲得した肺腺がんでは、がん抑制因子p53の変異が多く見られることから、p53が浸潤や転移の制御にも関与しているのではと考え研究を行いました。この結果、肺腺がんの進展に重要な因子としてTSPAN2を同定しました。TSPAN2を発現抑制することで、肺腺がんの浸潤や転移を抑制することができるため、現在はTSPAN2を標的とした治療法の開発に繋げるための研究を行っています。

また、初日の夜に行われた懇親会では、多くの方々と交流を深めることが出来、大変有意義な会でした。NCGMの石坂先生を始め気さくな方が多く、とても和気あいあいとした雰囲気で楽しむことが出来ました。

最後に、今回の合同リトリートを経て自身の研究の視野を広げることが出来たと思います。今後も合同リトリートや懇親会を重ねてNCGMと交流を深めることで、互いの研究をよりよくしていけたらと思います。

若手研究者の声
国立国際医療研究センター
CASTB
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