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研究所長

研究所長より

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健康の増進と維持のための医療は日本の全ての国民の皆様と全世界の人々にとって最大の関心事の一つでございます。 無論、日本にあっては、日本の医療者が日本の医療システムで日本の患者の皆様を対象として得られた臨床データを基に進められる医療こそが、最良で最も安全な医療であると思われます。 言うまでもなく、そのような医療は科学的・倫理的な「実証的臨床研究」を通してのみ可能となります。国立国際医療研究センター(NCGM)は平成27年度より、「国立研究開発法人」となって、研究開発の最大化を目的とする組織となりました。 私達、NCGM研究所はこれ迄よりも一層「臨床に直結する研究・開発」(clinically-oriented research / translational research)を展開して参ります。

私達研究所のゴールはセンターの基本ミッションでもあります、難治性感染症、生活習慣病、肝炎、免疫疾患等に対応する為の、新しくより優れた治療法や診断法、医療機器の研究・開発でございます。 その為には臨床研究を主軸として、基盤研究・橋渡し研究をもう一つの軸として臨床に直結する研究・開発を進めなければなりません。「イノベーション(革新)」とは新しいアイデアと技術から新たな価値を創造し、グローバルレベルの幅広い変革を起こす事と定義されます。 医療イノベーションは日本と世界に福音をもたらす事となりますから、当然、医療イノベーションはグローバル医療の基礎となります。 私達の研究所はそのような「医療イノベーション」となるような成果を挙げる為に、「糖尿病研究センター」、「肝炎免疫研究センター」、「国際感染症部門」、「メディカルゲノムセンター」、「先進医療開発部門」を編成し、 明確な出口戦略を設定して、大切な研究費を有効に用いながら、NCGMの病院、国際医療協力局、臨床研究センターと有機的に連携して、研究・開発を進めて参ります。当然、私達は競争的外部資金や民間資金の獲得に努めながら、 産官学の共同研究を進め、大学等との連携を深め、クロスアポイントメントの拡充、若くて意欲のある研究者と大学院生の受け入れなどを通じて機動的な展開を図らねばならないと考えております。

私は、もともと内科出身でございまして、血液学と臨床免疫学の訓練を受けた後渡米、ワシントンDCにあります米国国立衛生研究所(NIH)・米国立癌研究所(NCI)に入所、世界で最初の3種類のHIV感染症とAIDSに対する治療薬AZT (ジドブジン)、 ddI(ジダノシン)、ddC(ザルシタビン)の臨床研究・開発に中心的な役割を果たすという幸運に恵まれました。 また現在日本と世界中でファーストラインのHIV感染症とAIDSの治療薬として用いられております「第二世代」のプロテアーゼ阻害剤 darunavir(ダルナビル)の開発にも幸いながら成功しました。 私はそのような臨床研究についての知識と経験をフルに生かして、NCGM研究所とともに、またその先頭に立って、日本の国民の皆様と全世界の人々にとってより良い、 そしてより安全な最新の医療を研究・開発を通して御届けするために精一杯力を尽くして参りますので、どうか宜しく御願い致したく存じます。ありがとうございました。

満屋 裕明

研究所
糖尿病研究センター
肝炎・免疫研究センター
国際ウイルス感染症研究センター
プロジェクト研究
国立国際医療研究センター
CASTB
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